2021年5月2日日曜日

草場 学ギタ-コンサ-ト

 5月に入りました。新緑が美しい季節ですね~

 先月25日(日)、下小鳥町のアトリエミストラルにて、草場学さんのギタ-コンサ-トが開催されました。



 主人の中高の同級生である草場さん、アトリエミストラルの会場を拠点に活動しています。今回は、当社の大工さん手作り、スプルスの響板(“サウンド・ボ-ド”と呼んでいます)をステ-ジに設置、響きの変化を試してもらいました。

 建具材などに使われるスプルス。だいぶ前の話になりますが、スプルスの板の上で演奏すると響きが良くなる、という内容のテレビ番組を見たことがあります。工場に在庫で長い間寝かせているスプルスの板があり、いつか試しに作ってみようと思っていました。コロナ禍で大工さんの手も空いたので、今がチャンス!と制作を頼み、“サウンド・ボ-ド”が完成しました。

 ピアノなど楽器の響板として使われるスプルスは、低い音を増幅し、高い倍音はカット、耳に心地良い成分だけを選択する性質があり、まろやかで豊かな響きを作ると言われています。大小3枚の板をいろいろと組み合わせてみて、今回はこの置き方に決めたそうです。



 プログラムは、バリオス、タレガなど、ギタ-の名曲が並びました。
元々残響の長い会場ですが、この板を置くことで音が前に出て、ワンワン響く感じもなくなり、聴きやすくなったように思います。PAを使ったように音がクッキリ、ふわっとしたギタ-の音色が美しく、とても心地良かったです。板の縦横の方向によっても響き方が微妙に変わるそうで、今後もいろいろと研究して試してみる価値がありそうです。

 演奏家の皆さんはどんな場所でも一生懸命演奏してくださいますが、耳が喜ぶような心地良い響きで音楽が聴ければ、お客さんも幸せな気持ちになり、より一層素晴らしい演奏会になることでしょう!

 音響のプロではありませんが、少しでもそういう環境を作れるよう協力することも設計士の仕事だと思います。