2021年5月28日金曜日

群馬交響楽団 第568回定期演奏会

 群響の定期演奏会が今シ-ズンから16:00開演となり、4月は残念ながら仕事と重なり聴きに行けず…今月22日は何とか出かけられ ました。

 飯森範親さんの指揮でベート-ヴェンのピアノ協奏曲第1番、マ-ラ-の交響曲第5番というプログラム。ピアノは三原未紗子さんでした。

 ベート-ヴェンのピアノ協奏曲第1番はあまり聴く機会のなかった曲ですが、とても聴きやすく可愛らしい感じの曲で好きになりました。三原さんのピアノも力強くて優しくて、素敵な演奏でした!

 コロナ禍で聴くマ-ラ-の5番、何か特別なメッセ-ジが伝わってくるような集中した演奏でした。世界中が翻弄される複雑な状況の中で、日常と非日常の混沌とした状態に身を置きながら、人間の悲喜こもごもを遠くから見ているような感覚。言葉でどう説明したらいいかわかりませんが、言葉にするのが難しいことを音楽が伝えてくれているような感じがしました。

 飯森さんの指揮は無駄な動きがなく派手ではないですが、音楽のつながりがとてもなめらかで、マ-ラ-の繊細さを随所に感じることがきました。1,4,5楽章はもちろん素晴らしかったですが、今まであまり馴染みのなかった2,3楽章がとてもおもしろかったです!

 演奏時間が長い大曲ですが、オ-ケストラもお客さんも全集中で、コロナ禍ではありますが密度の濃い時間と空間だったように思います。




2021年5月17日月曜日

小松亮太 plays アストル・ピアソラ~ピアソラ生誕100年-ピアソラの音楽で綴るタンゴ革命の軌跡-

 15日、高崎芸術劇場スタジオシアタ-にて、「小松亮太 plays アストル・ピアソラ~ピアソラ生誕100年-ピアソラの音楽で綴るタンゴ革命の軌跡-」が開催されました。


 主人のはとこのギタリスト鬼怒無月(きどなつき)さんが出演するので、親戚が集まって応援に!音楽ホ-ルで開催された群響の室内楽も聴きたかったのですが、あいにく同日時で、今回はスタジオシアタ-の方へ。コロナ禍を忘れるほど満席に近いお客さん、小松亮太さんの人気ぶりがわかります。


 バンドネオン4、ヴァイオリン3、ヴィオラ1、チェロ1、ピアノ、コントラバス、パ-カッション、ギタ-という総勢13名の豪華な編成に、ヴォーカルとダンサ-2名が加わるという本当に贅沢なステ-ジ!バンドネオンが4台並んだのは初めて見ました。壮観でした!


 ピアソラがクラシックやジャズ、ロックなどの影響を受け、人生の節目節目で作曲、編曲された曲の数々が、小松亮太さんのわかりやすくおもしろい解説を交えながら、1940~80年代まで年代順に様々な編成で次々演奏されました。
 「ダンスの伴奏に過ぎなかったタンゴを芸術の域に高めた」という誤解と共にピアソラ1人が取り上げられがちですが、ピアソラが突然革命を起したという単純な話ではないのです。
 タンゴという音楽の歴史や背景、裾野の広がりと奥深さ…まるで進化し続ける生物のような音楽、そのごく一部に触れることのできた貴重なコンサ-トでした。

 近藤久美子さんのヴァイオリンは色っぽくて素敵!はとこのエレキギタ-もカッコよかったです!素晴らしいアンサンブルに感激しました。またいつか同じメンバ-で高崎で演奏してほしいです!


 3月に出版された小松亮太著「タンゴの真実」も大変おもしろそう!
ぜひ読んでみたいです。

2021年5月12日水曜日

メタセコイアの伐採

 今年のゴ-ルデンウィ-クは静かにステイホ-ムでした。皆様はどんな連休を過ごされたでしょうか?

 連休明けの5月6日、諸事情があり、当社のシンボルツリ-であるメタセコイアの大木を伐採しました。

 当社ロビ-で開催してきましたコンサ-トの名前も、「スプリンググリ-ンコンサ-ト」、「秋の木もれびコンサ-ト」と、窓から見えるメタセコイアの木を意識してつけたものです。

 お客様や出演者の方、私たち…これまでたくさんの方々とコンサ-トを楽しみ、本当に幸せな時間を過ごすことができました。約60年前、父が小さな苗木を植え、主人と共に、成長し還暦を迎えたメタセコイア。この大木も皆と一緒に音楽を聴き、その様子を喜んで見守っていたことと思います。


第18回スプリンググリ-ンコンサ-ト
2014.5.18


第17回秋の木もれびコンサ-ト
2013.11.17

 

 

 伐採し寂しい気持ちもありますが、空がたくさん見えるようになり室内はとても明るくなりました!生まれ変わった景色を楽しみながら、また新しいスタ-トを切りたいと思います。

 コロナ禍でロビ-コンサ-トもしばらくお休みしておりますが、状況とタイミングを伺いながらいつか再開したいです!!これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。

 メタセコイアの伐採の様子を「中島桂一 一級建築士事務所のブログ」に掲載しました。迫力満点の動画もありますので、ぜひご覧ください!! →「中島桂一 一級建築士事務所のブログ」

2021年5月2日日曜日

草場 学ギタ-コンサ-ト

 5月に入りました。新緑が美しい季節ですね~

 先月25日(日)、下小鳥町のアトリエミストラルにて、草場学さんのギタ-コンサ-トが開催されました。



 主人の中高の同級生である草場さん、アトリエミストラルの会場を拠点に活動しています。今回は、当社の大工さん手作り、スプルスの響板(“サウンド・ボ-ド”と呼んでいます)をステ-ジに設置、響きの変化を試してもらいました。

 建具材などに使われるスプルス。だいぶ前の話になりますが、スプルスの板の上で演奏すると響きが良くなる、という内容のテレビ番組を見たことがあります。工場に在庫で長い間寝かせているスプルスの板があり、いつか試しに作ってみようと思っていました。コロナ禍で大工さんの手も空いたので、今がチャンス!と制作を頼み、“サウンド・ボ-ド”が完成しました。

 ピアノなど楽器の響板として使われるスプルスは、低い音を増幅し、高い倍音はカット、耳に心地良い成分だけを選択する性質があり、まろやかで豊かな響きを作ると言われています。大小3枚の板をいろいろと組み合わせてみて、今回はこの置き方に決めたそうです。



 プログラムは、バリオス、タレガなど、ギタ-の名曲が並びました。
元々残響の長い会場ですが、この板を置くことで音が前に出て、ワンワン響く感じもなくなり、聴きやすくなったように思います。PAを使ったように音がクッキリ、ふわっとしたギタ-の音色が美しく、とても心地良かったです。板の縦横の方向によっても響き方が微妙に変わるそうで、今後もいろいろと研究して試してみる価値がありそうです。

 演奏家の皆さんはどんな場所でも一生懸命演奏してくださいますが、耳が喜ぶような心地良い響きで音楽が聴ければ、お客さんも幸せな気持ちになり、より一層素晴らしい演奏会になることでしょう!

 音響のプロではありませんが、少しでもそういう環境を作れるよう協力することも設計士の仕事だと思います。